鳥海山

H17.9.23〜25

9月23日
朝7時半、特急で東北に向けて出発!!

最後尾の列車には長蛇の列。
どうやら自由席は1両しかついていないらしい。

我々は「おはよう庄内切符」というのを手配して貰ったので、席は確保できていた。(16000円也)

3000円プラスで往復グリーンにすることもできたのだが手配がちょっと遅かったのか、グリーンどころか普通席もまとまっては取れてない。

ところが、終点新庄に着くまで前の4席はとうとう誰も乗ってこなかった。
こんなことってありなの?JRさん!
昨年の悪夢の再来か、今日の酒田も雨!!

酒田在住の仲間と合流し海鮮市場に・・・。
そこの2階の「とびしま」の食事がおいしいという。
1日40食の限定食はもうなかったけど、浜御膳もなかなかの物!ほとんどが1000円前後!
ほとんどの人は昨年の前回の大雨時、酒田を体験しているので、酒田観光は済んでいるのだが、今回はじめて参加した我々のために再度酒田観光。

山居倉庫へ
「おしん」が子守り奉公に行った所だ。
往年の酒田の繁栄がしのばれる。

大きな倉庫が12棟。
最初の1棟は物産館や辻村寿三郎の人形館
最後の1棟はお米の資料館になっている。

そしてその間の倉庫は・・・覗いてみてびっくり!
空調が動いていてまだ倉庫として使っているらしい。
きっと、「はえぬき」や「どまんなか」がうなっていることだろう。よだれ〜!!
この日の宿泊は、公営のロッジ。

そば打ち修行中のTさんの「銀座そば」
本人は言わないけど、たぶん、板さんをめざすHクマさんの山形名物「芋煮」に始まって、アジのたたき、ぬめろう、巻き寿司・・・

仲間内のスポンサーに水産会社がいるので、かに、マグロ、いか、いくら・・と材料は豊富!

お皿がわりはもちろん、私beryoska手作りの笊が威力を発揮したことは言うまでもない!

次の朝K君がいなくて大騒ぎ!!酔っぱらって車で寝ていた。
9月24日
あんなに飲んだのに、予定通り、5時起きの6時出発
朝ご飯に、Tさんの一昨夜の釣果、豆アジのから揚げまであったのには脱帽!!

7:00  鉾立登山口出発
天気予報どおり、昨日の雨も上がり空は青空。
展望台まで登ると日本海が見える。
足元は石畳のような岩を並べた歩きやすい道。
岩に所々円筒形の筋が入っている。
「間四角な岩はヘリで運んでいるけど、これは削岩機でここにある岩に穴をあけ、膨張セメントを入れて割るんだよ」
建設会社勤務のHさんが教えてくれる。
8:30  賽の河原
登山口に「この山には水場がありません」
と書いてあったので水が心配になって、トイレで汲んできた。
でもトイレには「貴重な水です。節水にご協力ください」とあって、手洗い水もちょろちょろ。
「ひょっとして、リサイクルの水だったりしてね」
と笑いながら、口に含んだら、なにやら、そこはかとなくサンポールのようなかおりが・・・!!
「ギェー!!」

幸い前の日の雨のおかげか 賽の河原に川があってそこで水を入れ替えることができた。
9:00  御浜
目の前に見えるのが鳥の海。
鳥海山なる名前の由来だろう。
たくさんの人が目の前の景色に見入っている。

御浜までは石畳だったけど、ここから石畳は部分的になり、歩きづらい山道になる。
9:50  七五三掛け(しめがけ)
「しちごさんがけ」?それとも「なごみがけ」などと適当なことを言いながら、七五三掛けに着いた。

七五三を「しめ」と読むのはしめ縄からきているらしい。いわゆる七五三より、意味がふかそう。

七五三掛けから山頂が伺える。
すぐ近くに見えるのにコースタイムだとまだ2時間近くかかるらしい。

ここで、「山登り」ではなく「山に親しむ」Tさんが、リタイヤ。皆で、ビールやつまみを寄付。
七五三掛けから急に険しくなる。

この尾根を越えると、「千蛇谷コース」と「外輪山コース」に分かれる。
我々は、千蛇谷コースへ。酒田在住の案内人によると「千蛇谷コースのほうが楽」
そりゃ、楽チンのほうがいいもんね。

ただ、一度千蛇谷に向かって一直線に下りるときのもったいないこと!!
谷の底には雪田が残り踏み抜かないかどうか恐る恐る渡る。

それにしても、もう9月というのに雪田の脇は今春が来たばかり。
11:00  大物忌神社
七五三掛けから始まっていた番号標識が山頂まで続くと思いきや、どうやら、大忌神社が10番で終わりだったらしい。

後続の2名が足がつったという事で遅れている。
待たなくても良いという伝令が届いたので、新山山頂を目指すことにした。

ものすごい岩場が続く。花の写真をとっていた私は、何時の間にか誰もいなくなってひとりぼっち。
一人で「え〜!こんなとこ登るの?」とか「え〜!足がとどかないよ〜!」しゃべりながら歩いていたら、後からきた二人組みにびっくりされてしまった。
ああ、恥ずかしかった!!
11:25  山頂
何度か鳥海に来ている福島のK君に
「神社から山頂はガイドブックには20分とあるけどまあ10分だね」
といわれていたのに私はたっぷり20分強かかってしまった。

山頂の狭いこと!!
着いた途端、
「次の人が待っているから早く記念写真を撮らなくては・・」
「全員入らないからもっとくっついて」というカメラマンに「カメラマン、後一歩下がって!」
「びっくりする冗談言うなよ」怒られた!!
山頂で、ゆっくり周りを眺めるまもなく下りてきたのだが、振り返って山頂を見るとものすごい山頂!

一番大きな溶岩の塊に、強引によじ登ってきたという所・・。

山頂直下「胎内めぐり」という標識があって、洞穴の中に続いている。「下山ルート」と書いてあるので行こうかどうしようか迷っていたら、先に下りたK君に「こっちだよ〜」といわれあきらめた。
ところがその先で道が合流。山頂でいっしょだった高校生の男の子に「胎内めぐりどうでした?」聞くと「え、暗かったです(笑)」「でも、これで安産になりそうです(爆笑)」
11:50  大物忌神社
神社に戻ると後続の二人が待っていて、昼食
たっぷり1時間かけて昼食を楽しむ。

12:50  下山開始
下山は、後続組みがどうも足の調子が悪いということで千蛇谷コース、我々は外輪山コースをとり、御浜で落ち合うことにする。

まずは七面山に。前の団体に追いついてしまって、ゆっくり登る。
団体がのろいので、花の写真や、鳥の写真など・・・。
向こう向いちゃったけど人懐っこく私たちの周りをちょろちょろ。これは岩ひばりかしら?

さすがの団体もやっと道を譲ってくれたが、それが最悪にもあざみ坂の分岐点。分岐標識の前に数人固まっていたので標識が見えずに、あざみ坂を下りてしまった。

10分ほど下りた所で誰かが、「外輪山から離れているぞ」と気づき大焦り。結局20分ほどのロスで済んだが、あのまま下りてしまったら大変なことだった。
平地はまだまだだったが、山の上は紅葉が始まっている。ナナカマドの赤が美しい。

14:30  七五三掛け
15:00  御浜
御浜で千蛇谷コース組みが待っていた。
あざみ坂で道を間違えたので遅れをとってしまった。
再会の挨拶をしようと思ったところで、傍らに座っている女の子に気づき目が点!!
ヒールの黒いブーツを履き、ミニスカート、ブランド物のポシェットをぶら下げ、どう見たって山の中で目にするスタイルではない!!
「どうに登ってきたんだろう?」「小屋で着替えたんじゃない?」「ヒールのかかとがまくれてたからあの格好で来たんじゃない?」下りながら皆で詮索する。
16:30  登山口
「七五三掛けで昼寝を楽しんできた」Tさんが登山口で出迎えてくれた。後続隊を待ちながらTさんに女の子の話をすると、Tさんは御浜から下りる時彼らに会ったという。
男の子二人とその女の子だったそうで、「小屋が見えたら鳥の海はすぐだから」という男の子に「え〜、そんなこと言ったって小屋なんて見えないじゃない!」ぶつぶつ言いながら登っていたという!!
後続隊と前後して、彼らも下りて来た。
女の子はポシェットを、男の子たちはスナック菓子の入ったスーパーの袋をぶらぶらさせながら平然と、私たちの視界から消えていった!!われわれは、ただ呆然と見送っていただけだった!!
その後羽黒山の門前町に移動。
宿坊「大進坊」に泊まる。

出羽三山神社は7.8月が参拝のハイシーズンだが9月に入ったこの日の宿泊は我々だけという。

この建物は、山の上にあったお社を分解して運んで建て直したという。
泊まったのは新館のほうだったが、20畳くらいある広い部屋に二人・・という贅沢な物だった。

食事は精進料理・・と思いきや、魚はOKらしい。山菜料理というべきか。お酒を頼んだら「お神酒」が出てきた。後で料金を見たら1合250円。もっと頼めばよかったねえ!
左:夜
岩魚の塩焼き、アケビのごま味噌和え、もって菊、山菜てんぷら、だだちゃ豆、かすべ、ごま豆腐、こごみの和え物、芋がらの酢味噌和え、
右:朝
しゃけ、こなす、みょうが、湯葉と菊、果物、芋がらの炒め物、独活の漬物
9月25日
24日の天気予報では晴れるはずだったが、朝目覚めると雨!!月山は断念して、羽黒産参拝を目標に宿を出発。
お弁当を頼んでしまっていたので、「今日も登られるのですか?」という奥さんの質問に「ええ、山のほうに行きます」とごまかして??出発。

国宝の五重の塔
藤沢周平が好きだというTさんのリクエストで、「せみしぐれ」のオープンセット見学。

畑のど真ん中に数件の家が建つ。こりゃあ映画も見てみたいもんですね。

「せみしぐれ」資料館も見て、藤沢周平生誕の地・・というのも探し回ったが、ただ碑が建っていただけ。
「地≠セからね。生誕の家じゃないんだよ」
なるほどね!!

その後湯田川温泉でお風呂に入ったがそこにも藤沢周平の舞台になった由が書かれていた。
ただいま藤沢周平オンパレードらしい。
鶴岡観光もして、散会

東京組みは駅前でまた飲みなおし、今度は新潟周りで帰京。
さすが帰りの列車はただひたすら眠りつづけた。

ただただ飲み疲れた3日間であった!!